コルマー化粧品、蘇州新工場が稼働開始

科瑪化粧品蘇州新工場稼働開始式

 日本コルマー株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:神崎 義英)の中国における製造会社、科瑪化粧品(蘇州)有限公司は6月28日、蘇州高新区滸墅関にある新工場の稼働開始式を実施した。

稼働開始式の様子

 式には蘇州高新区党工委副書記・管理委員会主任毛偉氏を始めとする区政府関係者、科瑪化粧品(蘇州)有限公司取締役・総経理岡田康裕氏、副総経理嵇東氏及び大久保宏幸氏、江蘇省日用化学製品協会・蘇州市日用化学製品協会長李君図氏、江蘇省薬品監督管理局蘇州検査分局主任祝明洪氏などが来場し、お祝いの言葉を述べた。

 また、日本・大阪から日本コルマー株式会社の神崎義英社長が祝賀ビデオメッセージを贈って蘇州新工場の稼働開始に祝福を表した。

神崎社長によるビデオメッセージ

 科瑪化粧品(蘇州)有限公司の岡田康裕総経理は「昨年は春頃に新型コロナウイルス感染症の影響で化粧品業界が大きなダメージを受けたが、その後いち早く回復し、売上高は2019年比13.4%増となっている」と述べ、今回の新工場は日本コルマー社の中国における研究開発センターとして、国内外での消費者ニーズの多様化に合わせ、優れた新製品を開発していくという目標を掲げた。

 新工場の建設は生産性を考慮すると同時に、新しい環境条例に沿った製造現場を実現した。

岡田総経理による挨拶

 さらに、現在の新工場だけでは今後の受注増に対応できない可能性を見据え、同社は隣接する土地を購入して第二工場の建設を計画しているという。

科瑪化粧品(蘇州)有限公司

 科瑪化粧品(蘇州)有限公司は、日本の化粧品受託製造業(OEM)大手である日本コルマー株式会社が1997年10月9日に中国に設立した日系独資企業である。2001年2月に敷地面積が26,600平方メートルの蘇州工場が稼働を開始し、2012年に研究センターを設立。基礎化粧品からメイクアップ、頭髪、ネイル化粧品などの日用化学製品の受託製造事業を展開。

 同社は、新型コロナウイルス感染症によるダメージを受けながらも、2020年には売上高2億3千万元、納税額1,200万元となり、中国で上位10社に入る先進的な化粧品生産拠点となった。

 中国国内の化粧品市場が活況を呈する中、同社は市場のニーズに応え、生産能力を拡大するために、蘇州高新区の滸墅関地区に2つの新工場を建設する計画を立てた。

 今回の第一期工事(第一工場)は2018年10月に着工し、2021年6月より稼働を開始した。敷地面積は15,173.9平方メートル、建築面積は23,883.46平方メートル、総投資額は268億8,300万元になっている。

科瑪化粧品新工場(第一工場)

 現在計画中の第二工場では、既存の高級化粧品生産をベースに、日本から最新の化粧品生産ラインを輸入する予定である。 2021年11月に着工を予定しており、稼働後は年間で合計9,000万個の化粧品を生産し、10億元以上の生産額と2億元以上の税収を達成することを見込んでいる。