長江デルタ中日協力サミット開催 グリーン産業発展に注力
6月18日(金)、長江デルタ中日協力イノベーション発展サミットが蘇州高新区獅山国際会議センターにて開かれました。
蘇州高新区政府及び在上海日本国総領事館が共催して行うこのイベントは、長江デルタ地域での環境イノベーションの中日協力を図ることを主旨として、グリーン(環境配慮型)社会の構築という目標を掲げました。
イベントには、中国側から蘇州市人民政府市長李亜平氏、中国科学院院士・国際欧亜科学院院士陳潤生氏、国家発展改革委員会国際合作センター副主任劉建興氏、江蘇省外事弁公室副主任張松平氏、日本側から在上海日本国総領事館総領事(大使)磯俣秋男氏、副総領事福田高幹氏、熊本上海事務所長中村正昭氏、科学技術振興機構(JST)北京事務所長茶山秀一氏、日中経済協会北京事務所副所長伊藤智氏、大阪府上海事務所副所長前田千晶氏ほか中日両国政府関係者、長江デルタ地域中日企業代表が参加しました。
式次第
イベントでは、「中日グリーン産業イノベーション協力モデル区」が発足し、中日企業や研究機関、地方政府などがグリーン産業発展分野で協力するためのプラットフォームを構築する計画や、長江デルタ地域の中日企業による環境に配慮した持続可能な発展宣言なども発表されました。
また、日本医療国際化機構理事長・博鰲アジアフォーラム元副理事長蒋暁松氏がイベントへの祝賀ビデオメッセージを贈りました。
長江デルタ中日医療機器産業連盟は、両国の関連企業や承認部門、蘇州市医療機器産業協会、SGS社などとの交流・協議メカニズムの構築を打ち出しました。蘇州高新区における日系医療機器企業の定着・発展を促進させる計画です。
今後、両国の若者が共に研さんし、蘇州の江南文化と歴史の理解を深める場として、江蘇中日友好モデル地区と長江デルタ中日青少年江南文化実践拠点も設立されました。
両国企業の第三国市場協力の実習拠点も始動。協力による海外進出を促し、両国企業の市場空間開拓を後押しします。
その後、総額15億7千万ドル(1ドル=約110円)に上るプラットフォームと産業プロジェクトの契約12件も同日締結されました。
2021年6月時点では、長江デルタ地域有数の日系企業集積地である蘇州高新区には、世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」入りした17社を含む計620社が集まっており、累計投資額は200億ドルを上回りました。電子情報や精密機械、ファインケミカルなどの分野では、サプライチェーンがほぼ100%近く形成確立されています。
当区は、長江デルタ地域一体化発展のチャンスをつかみ、今後も市場志向で法治化、国際化した一流のビジネス環境づくりを目指して、現地の日本人駐在員や日系企業の皆さんに全ライフサイクルにわたる良質なサービスを提供していきます。