積水化学蘇州子会社製品
第4回中国国際輸入博覧会に出展

 11月5日~10日にかけて、第四回中国国際輸入博覧会(CIIE)は上海の国家会展中心において開催された。

 展示会には、高新区にある積水中間膜(蘇州)有限公司によって開発された高耐UVA遮熱中間膜(高抗UVA防晒中間膜)が出展し、注目度の高い新製品として、CCTV 2 でも報道された。

博覧会の様子
積水中間膜(蘇州)有限公司(蘇州高新区泰山路25号)

「中間膜」とは

 積水中間膜(蘇州)有限公司の総経理・張俊の説明によると、中間膜とは、車の2枚のフロントガラスの間に挟み込まれる1mm未満の薄い膜で、この中間膜のおかげで、車が衝撃を受けてもガラスが破片になって飛び散らないようになることで、車の安全性を高め、運転手の命を守る大切なものであると説明した。

 この高耐UVA遮熱中間膜は一般の中間膜とは違い、大きな機能として、車のフロントガラスを通す紫外線の量を大幅に抑えられる優れた遮熱機能が特徴である。

 積水中間膜(蘇州)有限公司総経理・張俊は「高耐UVA遮熱中間膜は積水化学独自のナノテクノロジーを使い、微粒子を均一に中間膜に入れ、肌を老化させる紫外線(UVA)と皮膚に灼熱感をもたらす赤外線をカットすることで、皆様の健康を守ることができます」と説明をした。

積水中間膜(蘇州)有限公司 総経理・張俊

 データによると、一般の中間膜を通過する紫外線の量は150μm/cm²である一方、高耐UVA遮熱中間膜を通過するのは約0.5μm/cm²のみになり、何百倍も紫外線量を減少させることで、人の健康を守る効果が大幅に向上したという。

研究機関を高新区へ

 積水中間膜(蘇州)有限公司総経理・張俊の話によると、中国自動車市場の発展に伴い、積水化学が開発した遮音中間膜、ヘッドアップディスプレイ中間膜など高性能な製品は、蘇州現地での生産が既に可能となっている。

 蘇州高新区は、積水化学の生産拠点だけではなく、重要な研究開発拠点ともなっている。

 新製品の発表及び博覧会への登場を成功させる為、中間膜開発の専門家である、積水中間膜(蘇州)有限公司の副総経理・松本学も高新区現場の開発チームに入り、中間膜の遮熱機能が国家質量監督検験センターからデータの認証が取れるように力を入れた。このデータによる認証は、高耐UVA遮熱中間膜の優れた遮熱機能の証明となる。

積水中間膜(蘇州)有限公司の副総経理・松本学

 高耐UVA遮熱中間膜の蘇州生産については、積水中間膜(蘇州)有限公司 総経理・張俊張俊は「蘇州社では、中間膜を生産するサプライチェーンも、技術も、世界トップである。近い将来には、この高耐UVA遮熱中間膜が中国の一般消費者向けになり、高新区での現地生産も可能になることを期待しています。」と述べた。

積水中間膜(蘇州)有限公司

 高新区に位置する積水中間膜(蘇州)有限公司は、積水化学(中国)有限公司の100%出資による外資独資企業である。

 同社が生産するガラス中間膜製品は、世界中でも業界をリードし、優れた遮熱・遮音性能を持ち、車載ガラス中間膜の全世界市場占有率は50%に達している。

 同社の主な顧客は、福輝(Fuyao)グループ、信義(Xinyi)ガラス、ピルキントン、艾傑旭(Aegisus)などを抱えており、これらの有数なガラスメーカーへ製品を供給している。

 高新区には、1800社近くの企業が進出し、世界トップ500の企業も60社を超え、登録資本金は合計300億米ドル近くになっており、高新区は引き続き、企業の進出を支援してまいります。