第十三回蘇州国際エリート起業家週間、高新区太湖科学城フォーラム開催

 第13回蘇州国際エリート起業家週間(Venture Week for International Elites in Suzhou)高新区支部イベント「科学技術イノベーション週間」が7月11日に開幕した。

「科学技術イノベーション週間」開幕式の様子

 イベントには、中国科学院から院士が14名、南京大学や西安交通大学などの大学機関担当者が28名招かて参加しており、そのほか、機関投資家及び医療機器、バイオ医薬、次世代情報技術、ハイエンド製造といった当区重点産業分野から約一千人のイノベーション・起業家人材(チーム)が集まっている。

 科学技術イノベーション週間は、人材・テクノロジー・産業三位一体のサプライチェーンの構築に向けて、当区が今年度初めて企画したイベントであり、区内大学や研究機関の研究成果を産業化するため、企業や起業家人材との連携を促すライフサイエンスネットワーク形成事業の一環として位置づけられる。

太湖科学城フォーラム

 同日、太湖科学城フォーラム「新薬創出とライフヘルスケア分科会」が開催され、中国科学院院士・中国科学院上海医薬品研究所アカデミック委員会委員陳凱先氏、南京大学現代生物研究院院長林安寧氏、東南大学生物科学・医学工程学院院長顧忠沢氏が講演を行い、当区政府側から陸振華氏、索文斌氏が出席し挨拶を行った。

分科会の様子

 会では、陳凱先院士は「核心技術イノベーションとハイエンド産業発展」をテーマに、バイオ医薬分野における核心技術イノベーションやわが国のバイオ医薬関連ハイエンド産業発展の現状と見通しについて見解を述べた。

 次いで、林安寧院長と顧忠沢院長はそれぞれ、「細胞シグナル伝達:基礎研究から新薬創出の挑戦」と「臓器チップ:体外診断用医薬品のスクリーニングモデルと疾患モデル構築のトレンド」と題した講演を行い、大きな歓声を受けた。

太湖科学城

太湖科学城都市計画図

 総計画面積が105㎢、そのうちの10㎢がコアエリアである太湖科学城プロジェクトは、蘇州市の第14次5ヵ年計画と長江デルタ一体化発展弁公室(戦略室)が発行した第14次5ヵ年計画の主要プロジェクトリストにも掲載されるほど重要なプロジェクトである。

 蘇州市の「市を挙げて太湖科学城を建設する」という呼びかけのもと、太湖科学城の建設は足元では、都市計画、プロジェクト誘致、附帯施設確保などの面で順調なスタートを切った。

 当区では、2035年までの「国家科学技術長期ビジョン」を視野に入れた「3ステップ」戦略を提案しており、15年かけて太湖科学城を中心に科学研究のためのインフラを整備し、多くのハイレベルな研究機関、研究開発プラットフォーム、リーディング企業、研究者チームを集め、科学技術イノベーションにおいて影響力のあるキュレーションセンター、国家クラスの技術革新センター、産業成果の転換センターを建設する計画である。 現在建設中の南京大学蘇州校もこの地区に位置している。

 新薬創出とライフヘルスケアに関する分科会のほか、「長江デルタ医療機器・医工融合によるイノベーション発展分科会」、「IoV​(Internet of Vehicle、クルマのインターネット)イノベーション研究と産業発展分科会」、「ナノロボット開発トレンド分科会」などが行われた。