中国におけるビザの効力停止及び日中間のフライトの運休・減便について

1 有効な訪中査証及び居留許可を有する外国人の中国の入境を暫定的に停止

中国は3月28日0時から、現在有効な訪中ビザおよび居留許可を有する外国人の入境を暫定的に停止することにした。3月30日の午後、国務院共同対策機構は記者会見を開催し、法律により海外からの感染輸入の予防・制御の最新状況を紹介した。国家移民管理局の出入境検査管理司司長の劉海濤氏が会議に出席し、関連する質問に対して回答した。

現在、中国国内の感染情勢がより安定して前向きに好転しているものの、海外からの輸入症例がますます増加しつつあり、700人を突破した。そのため海外からの感染輸入のリスクを有効的に防止するために、外交部は国家移民管理局と連携して公告を発表し中国を訪問する外国人の入境について一定的な制限措置を講じた。これは現在多くの国のやり方を参考にした上で、やむを得ず臨時的な措置を行うことであると発表した。

現在の感染情勢の中で、不要不急の出入国活動をなるべく減少することは、制限されて入境できない方も含め、全ての中国と外国の方々の命と健康を有効的に守ることや、感染を空港などの出入国部分での拡大を有効的に阻止し、世界の公共衛生安全を維持することにとっては、責任あり必要な措置であることを強調している。

入国を暫定的に停止する対象は主に以下の条件となる。現在有効な訪中ビザおよび居留許可を有する外国人、APECビジネス・トラベル・カードを有する外国人。同時に寄港地ビザ、24/72/144時間のトランジットビザ免除、海南入境ビザ免除、上海クルーズ船ビザ免除、香港・マカオ地区の外国人が団体で広東省から入国する際の144時間ビザ免除の以上の対象者は全て入国を停止となる。またASEANからの団体旅行社が広西チワン族自治区から入国する際のビザ免除の政策も暫定的に停止することにした。但し外交、公務、礼遇、C(乗務員)ビザでの入国は今回の制限入国の影響を受けない。

その他、外国人が訪中して必要な経済貿易、科学技術、感染への予防・対抗についての連携交流などの活動に従事する場合や、緊急の人道主義的な理由があり、訪中する必要がある場合には、中国の在外公館にビザを申請することができる。また、国家移民管理局は外交部と連携し、感染状況に応じて入境ビザに関する政策を調整する予定である。その際には即座に公告を発表する。

中華人民共和国外交部国家移民管理局2020年3月26日

(中国語本文)
https://www.fmprc.gov.cn/web/wjbxw_673019/t1761858.shtml
(英語本文)
https://www.fmprc.gov.cn/mfa_eng/wjbxw/t1761867.shtml

2 日中間のフライトの減便,運休についての発表(ポイント)

●3月26日,中国当局(中国民用航空局)からの発表により,3月29日以降,(1)中国の国内航空会社については,各社,各国1路線,週1往復まで,(2)外国の航空会社については,各社,中国との航空路線を1路線,週1往復までに限定されることとなった。
●また,搭乗率は75%以下とすることとされるほか,当該措置の終了は別途通知するとされている。
●今回の中国当局からの発表により,3月29日以降,日中間の航空路線の大幅な運休・減便が見込まれ、現在運航中の都市の多くで日中路線の運航が停止することが予想されます。
●中国=日本の航空便の利用を予定されている方は,こまめに航空会社のホームページを確認するなど,最新の運航状況に注意して下さい。

中国民用航空局の発表(中国語)
http://www.caac.gov.cn/XXGK/XXGK/TZTG/202003/t20200326_201746.html