蘇州高新区 「日系企業サロン」を開催

 8月12日に蘇州高新区で、「モデル転換とイノベーションでチャンスを勝ち取る(创新转型、‘瀛’得机遇)」をテーマとした日系企業サロンが開催された。全区の重点日本企業の代表が一堂に会し、モデル転換とイノベーションによるさらなる発展の機会について話し合った。

 蘇州高新区党工委副書記、区長の毛偉氏によると、高新区は引き続き「革新、産業、親商」三つの生態を最適化し、市場化・法治化・国際化されたビジネス環境を構築し、常態的で長期的なサービス体制を健全化し、日系企業のためにカスタマイズされた「一企業一策」という個別的なソリューションを提供することで、今年中に日系企業が600社を超え、今後3年で800社を超えることを目指している。

 在上海日本国総領事館の福田高幹副総領事、日本貿易振興機構上海代表処の船橋憲副所長、蘇州日商クラブの河中宏幸副会長がサロンに招待された。蘇州高新区管理委員会の王牟副主任、陶冠紅は活動に参加した。

 福田領事は蘇州高新区に対し、感染拡大の時に区内の日本企業に対する支持と助けに感謝の意を伝えた。蘇州高新区は積極的に企業サービスを最適化し、日系企業の発展に必要な関連施設とサービスが整っていて、最も快適なビジネス環境を有している。上海総領事館は、日系企業の蘇州高新区での発展をサポートし、より多くの企業が高新区で投資することを支持し、共に蘇州高新区を長江デルタ地域の「日系中心地(日資高地)」として新たな高みへと導くと語った。

 船橋氏は発言の中で、蘇州高新区は日系企業により多くの関心を寄せているので、より多くの日系企業は蘇州高新区を選んだ。日系企業がビジネスモデルを適時に調整し、高新区でより多くの協力ルートを探し、未来を勝ち取ることを望んでいると述べた。

 NGK(蘇州)環保陶瓷有限公司の長良直総経理、世聯自動車内装(蘇州)有限公司の于輝総経理、川崎精密機械(蘇州)有限公司の荒砂等副総経理、清華蘇州環境革新研究院の么新副院長は相次いで発言し、モデルチェンジ・アップグレードによる発展の経験を共有した。また、蘇州高新区は企業の定住・立地に健全な牽引政策とビジネス保障を提供し、産業チェーンを充実させ、世界一流の産業クラスターを全力で構築し、企業の発展に快適で安心な土壌を提供していると考えている。

 政府と企業の交流セッションでは、日系企業の代表より数々の質問が発言され、高新区の関係部門の担当責任者はその場で即答するなど、自由度の高いコミュニケーションにより会場は盛況となった。

 その質問の中でも「現在、中国の新型コロナウイルスの感染状況は収束しており、企業の技術者が迅速に職場に戻り、新しい設備を調整する必要があります。」「企業管理者の家族は速やかにビザを取得して、飛行機で蘇州高新区に帰ることができますか?」これはキヤノン(蘇州)有限公司、JDI(蘇州)有限公司、神鋼自動車アルミニウム部品(蘇州)有限公司などが質問し各企業における共通の問題を提起した。

 これに対して区商務局は、省商務庁に積極的に申請し、管理者、技術者、そして家族の早期来蘇に向けて、近々チャーター便を飛ばす方向で調整する意向を示した。

 三井住友銀行(中国)有限公司の蘇州支店長の前原政樹氏は「高新区と銀行は共に地方の優良企業と日系企業の新たな協力を促進するために力を尽くす必要がある。今後はAI、バイオエンジニアリング、ナノテクノロジー、医療保健などの分野での協力を期待している。また、進出企業の「サービス窓口」として、高新区が企業と協力して、企業のためにさまざまな問題を解決できるサービスシステムの構築に努めてほしい」と述べた。

 積水中間膜(蘇州)有限公司の工場長の上野貴幸氏は「現在、日本や中国の他の地域でテストを行わなければならないプロジェクトが数多くある。高新区で技術テストのプラットフォームを確立し、業界の国家級テストセンターを構築・強化し、業界のベンチマークと基準をつかむことを期待している」と話した。

 投資の追加、研究開発センターの設立、新製品の研究開発の加速、新生産ラインの投入、より多くの協力。これらは日系企業の発言の中で絶えず言及された未来の発展構想だ。これに対して、区招商センターは、引き続き企業サービスに力を入れ、最適なビジネス環境を構築し、常態的なサービス体制を健全化し、日系企業のモデルチェンジとアップグレードを力強くサポートし、強い「日系高地」ブランドを磨くと表明した。

 毛偉氏は締めのコメントで、「蘇州高新区は第一線の国家級高新区で、蘇南国家自主革新模範区の核心区であり、長江デルタ地区ひいては全国的に有名な「日系高地」である。現在、全区に日系企業が589社あり、全区の外資企業総数の1/3を占めている。その中、世界の500強企業は17社で、累計総投資額は200億ドルに達している。高新区の経済発展の重要な力だ。新型肺炎が発生して以来、多くの日本の友人と日系企業は私達と互いに助け合い、共に困難を乗り越え、双方はより深い絆を築いた」と発言し閉幕した。

 日本企業、関係者の出席者は三井住友銀行(中国)有限公司蘇州支店、みずほ銀行(中国)有限公司蘇州支店、三菱日連銀行(中国)有限公司蘇州支店、上海デロイト税務士事務所蘇州支社、清華蘇州環境革新研究院及び区内の重点日系企業30社の代表及び区関係部門の主要責任者が参列致しました。