蘇州高新区でコロナ対策のスマート化進む 
消毒ロボット、QRコード付きドアプレートなど

 科学技術が進歩するにつれて、新型コロナウイルス感染症対策のスマート化が進められている。ウィズコロナという背景のもとで、蘇州高新区は、先進技術を積極的に取り入れることで、情報化のメリットを最大限に活かしつつ、人工予防(ローテク)とスマート予防(ハイテク)を組み合わせた手法で、感染拡大防止対策に取り組んでいる。

集団隔離施設(ホテル)

360度もれなく消毒ロボット

 蘇州サイエンスシティにある隔離施設では、作業員の代わりに、消毒ロボットが活用されている。開発者によると、このロボットは、安全性の高い過酸化水素を使用した噴霧、紫外線照射、集塵と滅菌などのモジュールを統合し、さまざまな屋内環境に対して、消毒滅菌作業を速やかに行うことができるという。

 また、赤外線式人体感知センサーの導入により、人を感知して自動的に作業を停止し、人がいなくなったら自動で作業を再開するように機能する。

 ロボット1台につきタンク容量は6L、最大消毒能力は300立方メートル、霧化速度は2800g/hrで業界トップレベルの消毒効率を誇る。

 ロボットがあらかじめ設定されたプログラムにより自主的に消毒エリアに移動し、消毒対象の周囲360度を死角なく消毒する。なお、遠隔操作に対応してエリアの敷地内を迅速かつ集中的に消毒することができ、消毒作業を終えると自動的にパイルに戻って充電することができる。

 このロボットは、予定されている消毒作業を無人で自動的に行い、人との接触を減らすことで、感染のリスクを最大限に減らすことが期待される。さらに、スタッフが定期的な消毒プログラムを設定することで、隔離施設の消毒をプログラム化し、標準化することも可能である。

玄関先

コロナ対策サービスセンター」QRコード付きドアプレート

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて、住民へのコロナ関連サービスの向上を図り、蘇州高新区警察署は、各家庭の玄関先のドアプレートに掲示してあるQRコードを活用して、「コロナ対策サービスセンター(中国語:疫情防控服務専区)」のオンラインサービスを開始した。

 高新区の住民であればどなたでも、Wechatで自宅のドアプレートにあるQRコードを読み取り、または「蘇州高新区デジタルドアプレート」と検索して当該サービスを利用することができる。

「蘇州高新区デジタルドアプレート」と検索して表示されるメニュー

 「コロナ対策サービスセンター」の主要機能は、新型コロナウイルス感染症の最新情報や対処方針、中・高リスク地域に渡航・滞在したことのある者の行動履歴報告、新型コロナウイルス感染症に関するお知らせ・電話相談窓口、高新区PCR検査会場情報、PCR検査結果照会などがあげられる。

建設現場

スタッフの健康を見守る「スマート建設現場プラットフォーム」

 蘇州高新区の建設現場では、コロナ対策の一環として「スマート建設現場プラットフォーム」の活用が進んでいる。

 現在、南京大学蘇州校、獅山文化広場、獅山金融イノベーションセンターなどの建設現場では、「スマート建設現場プラットフォーム」を用いることで、スタッフたちの健康状態を動的にモニタリング、管理し、感染者ゼロの安全な建設現場を実現している。

建設現場に入場する際は検温と「スマート建設現場」コードの提示が必須
「スマート建設現場プラットフォーム」の管理者画面