蘇州の老舗日本企業、「細部へのこだわり」でいち早く生産再開
【新華社南京2月18日】中国江蘇省蘇州市ハイテク産業開発区に早くから進出している日系企業、晶端顕示精密電子(蘇州)(Suzhou JDI Electronics Inc.)は春節(旧正月)休暇の時期にも生産を継続、その後さらに生産量を拡大し、1月に生産高3億1千万元(1元=約16円)を実現、春節期間中の生産高は6千万元に達した。すでに総従業員数の70%に相当する約2400人が職場復帰しており、生産能力は66%以上回復した。同社の責任者によると、日本式の「細部へのこだわり」が穏やかな生産再開に役立っているという。
同社は新型コロナウイルスによる肺炎が流行する中、地元で最も早く感染症対策を講じた会社の一つだ。主に車載用品を生産し、受注量が比較的安定している同社は、感染症が流行する前の時点で春節期間の出勤奨励計画を打ち出し、従業員に休暇の延期やピーク時を避けて休暇を取るよう促した。このため、他地域出身の従業員のうち50%が春節期間中も蘇州にとどまった。
感染症の流行に対し、同社は労働組合と交渉し、関連の給与・賞与制度を制定・調整した。1月30日から2月9日までの間、在宅休暇を取った従業員に対しては給与全額を支給、出勤した従業員に対しては2倍の給与を支給して、生産への積極性を高めた。
従業員の健康を守るため、1月24日から送迎バスに体温測定や追跡記録のための担当者を配置した他、感染症対策担当者が通路の出入りを厳しく管理し、出入りする車両や人員の受付、体温測定、消毒を行った。本来は千人を収容できる食堂も座席を調整し、一つの机に4人が向かい合って座る形から片側2人掛けへと変更し、座席の距離を1メートル以上離した。従業員の食事時間も混雑を避け、200人以上が同時に食事をすることがないよう調整した。物資の準備も万全で、安定して生産できる状態が整っている。