蘇州高新区が日系企業専用チャーター機を蘇州へ運航
8月27日午後、予てより要望があった「蘇州高新区日系企業経済復興チャーター機」が日本の成田国際空港から出発し、蘇州高新区の日系企業の管理職やご家族を乗せて無事に蘇南碩放国際空港に到着しました。
これは新型コロナ発生以来、蘇州高新区が初めて手配した日系企業来蘇のチャーター機で、区内日系企業の管理職や技術者の方々が順調に職場復帰し、日系企業の生産活動・企業活動の再開を強くサポートし、さらに日系企業の重点プロジェクトの推進を加速させる重要なチャーター便として実現を期待されていました。
成田空港のチェックインカウンター前は久々に行列が並び、手続きでは健康コードを申告して、体温を測定。
飛行機に乗る際にも体温をチェック。
蘇州高新区の貸切バスが空港へ向けて出発。車のボディには「中日両国が支え合って勝ち取ったチャンス」と大きく書かれている。
さらに、親子専用車両も手配して、小児科の専門医も同行するなど、両親と一緒に高新区に来られた子供達へ「第二の故郷」の優しさと暖かさを届ける配慮を行った。
「今回の政府主導のチャーター便を通じて、蘇州高新区の日系企業に対する信頼と期待を十分に感じた。私たちが高新区に定着する自信と高新区に投資する決心を与えてくれた。」
蘇州松下半導体有限公司新任総経理 志賀康紀氏
検体採取
PCR検体採集を経て「国際到着」の出口を出たら、待機しているスタッフにより体温検査。その後、専用バスに乗り、ホテルにおいて14日間の隔離観察を行うこととなった。
長江デルタ地域ひいては全国的に有名な「日系集積地」として、蘇州高新区には日系企業が589社あり、累計投資額は200億ドルに達している。現在、区内の日系企業は全部再稼働しており、今年6月までの日系企業の実際入金外資は前年同期比390%増加している。
今回の日系企業経済復興チャーター便は、全区50社の重点日系企業の98名の上級管理者と重要な技術者に及んでおり、尼得科(蘇州)有限公司中華地区本部プロジェクト、蘇州日本電波工業有限公司の中国総合型本部プロジェクト、川崎精密機械(蘇州)有限公司の生産拡張プロジェクト、積水中間膜(蘇州)有限公司の製品開拓プロジェクト、蘇州松下半導体有限公司の研究開発センタープロジェクト、世聯自動車内装(蘇州)有限公司の新製品プロジェクトなどが必要としている人材を運んだ。
これらの日系企業は今年上半期に新工場の建設を完成し、新たな生産設備や付加価値の高い生産ラインなどを導入した。日本籍の管理者と技術者が順調に帰蘇し、日系企業の生産再開と発展をサポートし、全区の重要な日系プロジェクトの推進を加速することになる。
蘇州松下半導体有限公司
同社の主要製品の車載カメラは世界市場の46%を占め、長年にわたって世界一を維持してきた。2019年の企業売上は46億元に達した。蘇州高新区の研究開発センターはパナソニック グループの中国の唯一の車載カメラ研究開発センターとして、この間は自主的に開発した車載デジタルカメラ「泰山」をリリースした。6月下旬に「泰山」はすでに量産を開始し、将来は巨大な市場潜在力を持っている。
総経理の志賀康紀氏は、「今回チャーター便で帰ってきた主な理由は、コロナの影響を受けた企業の販売業績を回復し、研究開発センターの推進と生産ラインの生産能力を強化し、経済回復の早い中国で積極的に業務を展開することだ。今回のチャーター便を手配してくれた蘇州高新区に感謝したい。これは企業の問題をいち早く解決するための最も有効な手段だ」と述べた。
積水中間膜(蘇州)有限公司
会社の主な製品は自動車の安全ガラス用の中間膜で、現在全世界の市場占有率は50%で、中国市場の占有率は70%だ。積水中間膜(蘇州)有限公司の松本学副総経理は今回、家族5人を連れてチャーター機で蘇州に帰ってきた。「会社は中国市場を高く評価し、中国はエネルギーとチャンスに満ちた市場だ。中国国内の感染状況が安定するにつれて、中国市場はより魅力的で急速に成長すると信じている。一方、私たちの生活の中心は蘇州にあり、子供たちも早く帰ってきて、蘇州にいる仲間と会いたい。」と話した。
日系企業の管理者と技術者がチャーター機で来蘇するほか、高新区は学校の再開や家族の団欒を促進し、正常な生活秩序を取り戻し、高新区で生活する日本人の幸福を向上させることに尽力していく。
苏州日本人学校
蘇州日本人学校は江蘇省内の唯一の日本人学校で、学校の新校長の虻川康士氏は感染拡大の影響で、今年4月に中国に赴任する予定だったが、ずっと日本に滞在していたことで着任できなかったために、学校のカリキュラム管理などに大きな影響が出ている。
虻川康士氏は、「今回のチャーター便のおかげで、学校の2学期目の卒業旅行と合宿の2つの重要な活動に間に合った。今回の着任後、学校の運営管理を推進し、日系企業の子女が蘇州で勉強するためにもっと良い環境を作り、日系企業が安心して発展できるように頑張っていきたい。」と語った。
疫病の影響で、多くの日系企業の幹部、主要技術者が中国に入国できなくなり、区内日系企業の日常管理、技術調整、設備設置とプロジェクト推進に大きな影響を与えている。
蘇州高新区の関連部門は日系企業の管理者、技術者の入国ニーズ把握し、蘇州日商クラブと連動して、今回のチャーター機プランを企画し実施した。迅速に日系企業に招待状を出すなど、中国ビザの申請や関係各部門に対してスムーズな手配が実現した。
蘇州高新区は7月13日に蘇州市にチャーター便の申請を提出し、8月5日に国家民航総局が今回のチャーター便の運行を許可し、24日間でチャーター便の運行を実現した。
蘇州高新区は一貫して対日開放交流を重視し、日本の友人への付帯サービスを改善し、双方の産業協力を絶えず深化させます。高新区は日系企業の生産発展へのサポートをさらに強化し、最適なビジネス環境で日系企業のモデルチェンジとイノベーションを促進し、広範囲かつ高品質な「日系集積地」になるよう取り組んで参ります。
蘇州高新区へようこそ!